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脂質異常症(高脂血症)とは?

🕓 2026年4月17日
生活習慣病

現代において、脂質異常症(高脂血症)はますます注目されるべき健康問題となっています。現代の食生活やライフスタイルの変化、特に高脂肪・高カロリーな食事の増加や運動不足が、脂質異常症の主要な原因とされています。さらに、ストレスや睡眠不足といった生活環境の影響も無視できません。これらが相まって、若年層を含む幅広い年齢層で脂質異常症が増加しており、特に中年以降では動脈硬化や心血管疾患を引き起こすリスクが高まります。

脂質異常症(高脂血症)とは?

脂質異常症(高脂血症)とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が基準値を超えている状態をいいます。脂質は細胞の構成成分やエネルギー源として重要ですが、血液中の脂肪分が過剰に増えると血液がドロドロになり、放置すると血管に負担がかかります。その結果、動脈硬化による様々な病気(心疾患や脳卒中など)のリスクが高まります。

脂質異常症の種類

脂質異常症は、主に「総コレステロール」「LDLコレステロール」「HDLコレステロール」「中性脂肪」の4つの項目に分類されます。

総コレステロールは血液中のコレステロールの総量を示し、異常に高いと動脈硬化のリスクが増加します。特に、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高いと血管壁に沈着しやすく、動脈硬化を引き起こす原因となります。

一方、HDLコレステロール(善玉コレステロール)は余分なコレステロールを回収して肝臓に運び、血管の健康を守る役割を果たしています。HDLコレステロールの値が低いと高脂血症のリスクが増すため、増加させることが推奨されています。また、中性脂肪(トリグリセリド)はエネルギー源として重要ですが、その値が高すぎると動脈硬化のリスクを高めるため、適切な管理が必要です。

脂質異常症の原因

脂質異常症は、主に遺伝や生活習慣の乱れが原因となります。

遺伝に関しては、家族性高脂血症という遺伝的な病態があり、これによりコレステロール値が高くなることがあります。このような場合は、生活習慣の改善だけでは完全にコントロールすることが難しく、医師の管理が必要です。また、生活習慣においては、食事や運動不足、喫煙、アルコールの過剰摂取などが関与することが多いとされています。

脂質異常症の症状

脂質異常症の初期は自覚症状がほとんどなく、「サイレントキラー」と呼ばれます。血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が増加した状態が続くと動脈硬化が静かに進行し、放置すると心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症といった命に関わる病気を発症します。 重篤な疾患が発症する前に、血液検査などで異常を発見し、早期に対処することが重要です。

また、長期間にわたって高脂血症が放置されると、手足に黄色い脂肪の塊が現れる「アテローム性動脈硬化症」などの皮膚症状が現れることもあります。これらの兆候を見逃さず、定期的な検診を受けることが推奨されます。

脂質異常症の診断

高脂血症を診断するためには、血液検査が主な方法となります。まずは、空腹時の血液を採取し、コレステロール値や中性脂肪の量を測定します。通常、総コレステロールやLDLコレステロール、中性脂肪の数値が基準値を超えている場合、異常が認められることになります。

検査結果が基準値を超えた場合、その原因を明確にするために生活習慣や家族歴をもとに詳細な問診が行われます。また、必要に応じて、心臓や血管の検査が追加されることもあります。診断後は、医師が適切な治療法を提案し、生活習慣の改善や薬物療法を進めることが一般的です。

脂質異常症の治し方

脂質異常症の治療には、主に生活習慣の改善と薬があります。生活習慣の改善としては、食事の見直しが必要です。脂肪分が多い食事や高カロリーな食べ物を減らし、野菜や果物、魚介類を多く摂取することが推奨されます。また、適度な運動を取り入れることも非常に効果的です。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、血中の脂質を改善し、健康維持に役立ちます。

薬の服用では、スタチン系薬剤が広く使用されています。これにより、コレステロールの生成を抑制し、血中のコレステロール値を下げることができます。ただし、薬はあくまで補助的な手段であり、生活習慣の改善と並行して行うことが重要です。

脂質異常症の予防

脂質異常症の予防では、生活習慣の見直しが大切です。食事の改善や運動習慣は、血液中の脂質を適切に保つために必要な取り組みです。また、定期的な健康診断を受けて、自分の脂質状態を把握することも重要となります。病気になってから対処するのではなく、日常生活で予防する意識を持つことが予防につながります。早期に発見し、適切な対策を講じることで、深刻な病気への進行を防ぐことができます。